懺悔

真の懺悔の行いとは、単なる罪の告白ではなく、仏性を洗い出し、仏性を磨き上げることです。

仏教ではすべての人に仏性があり、どんな悪い人でも仏の心をもっていると説いています。しかし、残念なことに人がよい行いを続けるのは容易なことではありません。思い違い、心得違いで知らずにたくさんのあやまちを犯し、欲の心、愚痴、不平や怒り、そして怠けなどで人はまわりに心配や迷惑をかけてしまいます。人間はよい行いよりも、つい悪い行いをしてしまい、せっかくの素晴らしいこころを持っていても、しだいに汚れてしまうのです。こころが汚れてくると人の話に耳を貸さず、人の悪口を平気で話し、悪い考えや行いなどをしてしまいます。人と人との関係に不協和音を生じさせ、争いや苦しみをつくってしまうのです。そして、自分やまわりの人たちを不幸にしてしまいます。

そのような原因になる心の汚れを落とし、輝きをよみがえらせることが出来れば自分やまわりの人たちも幸せになり、さらには神仏の御心にかなうことができるのです。そのためには、悪いことをしたら、見栄や体裁を捨てて、自らの非を率直に認め、素直にわびることです。そして、汚れの元がなににあるのか、自分の心を省みて、自覚し、あやまちを繰り返さないことが大切なことです。