先祖供養

私たちは、お父さん、お母さん、それにおじいちゃん、おばあちゃん・・・・ずっと代々のご先祖さまがあってこの世に生を受けました。

一本の木にたとえると根っこが先祖、私たちは幹、そして子孫は枝葉です。根が養分を吸収し、そのおかげで幹や枝葉は盛んに繁ります。強い風が吹いても根が支えてくれるので倒れずにいられるのです。私たちのご先祖も私たち子孫のことを守ってくれています。そのことを忘れずに、感謝を持ちつづけることが大切です。

どんなに根が栄養を吸収しても、幹が枝葉にその養分をきちんと通さないと枝葉は弱ってしまいます。私たち幹は、根から枝葉に栄養を通す大事な役目があることを忘れてはならないのです。

また、先祖である根に孝養を尽くすのが供養です。供養は回向とも言いますが、感謝のこころで先祖に供養を向け、その善行がわたしたち幹の栄養となり、さらにその養分を子孫である枝葉に向けるのです。これが先祖供養なのです。

先祖供養のもう一つの意義は、思いやりの心をつくり、育てることです。私たちは、相手のことより自分のことを優先してしまいがちです。しかし供養することで目に見えない先祖を思ってみる。目に見えないものを思う力が出来れば目に見える自分の周りを思いやることはたやすいことです。